絵コンテはスタッフの意思を統一するために必要
 絵コンテというものをご存知でしょうか。
 聞いたことはあるけれども、詳しくはわからないという人が、多いことでしょう。
 今回はそんな絵コンテについて、ご紹介します。
 絵コンテは4コマ漫画のように描かれていて、右側にその絵についての説明文が書かれています。
 この絵コンテは、映像をつくるために、制作する側とクライアントの意思疎通をするためにあるものです。
 つまり、監督の心の中で、企画している映像部分を実際に絵にして、スタッフやクライアントに示しています。
 このように、絵で見せられると、周囲は納得しやすいです。
 納得できれば、スタッフやクライアントとどんな動画をつくるかということの意思統一になります。
 また、監督にとっても、どのような感じで動画を作るのか具体的にわかるので、今後の計画も立てやすいです。
絵コンテの書き方は起承転結が基本
 絵コンテの基本は起承転結です。
 「起」は、何か事件のようなことが起きることを意味します。
 「承」は「起」の事柄が盛り上がることです。
 「転」では「起」の事柄が違う方向に展開されます。
 そして、「結」は話が終わることを示しているのです。
 その他に「序」「破」「急」のやり方もありますが、「起承転結」とほぼ同じになります。
法則があることに注意
 実は絵コンテの書き方には。法則があるのです。
 今回は3つご紹介します。
 一つ目は、時間に関することです。
 時系列をきちんと、たどらないといけません。
 たとえば、何の前触れもなく、すぐに回想というのは、やめた方が良いでしょう。
 二つ目は「引き」と「寄り」についてです。
 撮影シーン全体を意味する「引き」は、家の中全体とか舞台になる、街の様子全体などの広い部分を映すカットのことを言います。
 「寄り」は接近する撮り方で、たとえば、主人公の顔のアップなどです。
 こういったところを注意して、「引き」から「寄り」になるように、書くと自然な描写になるのです。
 三つ目は、アクションやリアクションについてです。
 このことは、登場人物同士のやりとりで、「アクション」「リアクション」の順に書いていくと、自然な流れになるでしょう。
 たとえば、アクションでAという人物が話す、リアクションでBという人物が答えるという感じです。
あまりこだわりすぎないようにしよう
 このように、絵コンテはあると便利ですが、必ず必要というほどのものではないです。
 絵コンテにこだわりすぎて、撮影が進まなくなることもあります。
 実際に、撮影していくと、絵コンテ通りにならないことも多いものです。
 なので、絵コンテ通りと思わずに、ランダムに構えて撮影した方が、自然でよいシーンを撮れることもあります。
